落語家・桂天吾さん(28)が伝統工芸の職人たちをたずねる企画。8回目の今回は、あめ細工を手がける「あめ細工吉原」(東京都文京区)をたずねました。

 手と握りばさみで、動物や花をつくりあげていく。そんなあめ細工は、江戸時代から続く職人芸だ。若手職人として期待される石井美桜(みお)さん(24)は、小さい頃からの夢だったあめ細工師として、日々腕を磨いている。

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写真・図版
桂天吾がゆく

 天吾さんが見守るなか、石井さんが作業に取りかかった。ヒーターで熱し、やわらかくしたあめを手早く伸ばし、筆で色を混ぜ合わせる。何度もこねて空気を入れ、棒にさしてからが、形づくりの始まりだ。

 指を使って、丸みを帯びた顔…

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